老親と700キロ離れた一人っ子に起きたリアル(莉音)

一人っ子、遠方の両親が同時に倒れた。終末期医療・介護・死後事務・成年後見・「負」動産処分など。精神面や金銭面の話も書いていきます。時々脱線。どなたかの心に届きますように…

香典返しってこんなに高いの?

母が前日の夜中の11時40分に亡くなり、
それから葬儀社の仲介業者に電話をして、
お迎えの車が病院に着いたのが翌日の午前3時ごろ。

葬儀の打ち合わせは、その日の午後、早めの時間帯であった。
親の住んでいたマンションに帰宅後、
朝8時ごろから、連絡すべき人々に電話やメールをしていたので
ほとんど寝ていない。

悲しみと混乱と不安のなか、葬儀場でおよそ3時間の打ち合わせ。
疲れ果ててしまった。頭もきちんと働いていたという保証はない。

「この地域でのお香典の平均額は7000円です。香典返しは半返しです」

えっ?
私はこの地域で育ってはいるが、香典の平均額は知らない。
現在は、遠くの土地に住んでいるから、甘くみられた、

かつ、高い香典返しを手配させるために、多少の嘘を言われたことが後でわかった。

香典返しの品物に関して、
「こんな高い物もらっていいの?」と、親しい方に言われてしまったから。

ほぼ寝ないで臨んだ打ち合わせの翌日が
お通夜、
お通夜の翌日が
葬儀。
今振り返っても、この日程を良くこなせたなぁと思う。

打ち合わせから帰ってからも、やる事がありすぎ。
支払いは現金のみと言われたので、お金の準備。200万近く。

受付など、お手伝いしてくださる方の手配、
遺影の準備、ボランティア関係の人への連絡は、
ボランティア仲間のOさんが、全てやってくださった。

他にもやる事は沢山あったとおもう。
こんなの高齢になってからでは絶対に無理だ。
若い親族が居ないと無理。
当時アラフィフの私も体力、精神力、両方とも限界だった。

お通夜の前日、つまり打ち合わせの日、母の亡骸は葬儀場にあった。
寝ないで番をしていたかったが、
今後の事を考えると、帰宅して眠ったほうが良いと思った。

きょうだいが居たら・・・
交代で亡骸に付き添っていられるのだろう。
しかし、私は一人っ子。全部一人でやらないといけない。
全責任が私にかかっている。
私が倒れるわけにはいかないのだ。

「一人っ子が一番辛いのは、親の死に一人で向き合わないといけないことだよ」
人生の先輩に言われた言葉、その通りだった。