老親と700キロ離れた一人っ子に起きたリアル(莉音)

一人っ子、遠方の両親が同時に倒れた。終末期医療・介護・死後事務・成年後見・「負」動産処分など。精神面や金銭面の話も書いていきます。時々脱線。どなたかの心に届きますように…

手帳に記された6日間

108の手続きが既に始まっていた。

手帳を見ると
葬儀から2日後に年金事務所

3日後に、葬儀場に重たいお骨を取りに行き、
その後、仏具屋へ、
そのあと父に靴を届ける、とあった。
当時は、まだ父の回復を信じていたのだ。

お骨はもっと早く取りに行きたかったが、
葬儀場付近が交通規制がかかっており
この日程になった。

4日後、父の診断書をもらったあとで、仏具屋へ。

5日後、母の住民票の除票、
そして父の住民票をもらう、
そして葬祭費をもらう、と手帳にある。
役所から幾らかの葬祭費が出るのだ。

6日後、○○市へ・・・とある。(・・・は、手書きの字が判別できず)
○○市は、夫の本籍地、
つまり結婚後は私の本籍地になった所である。

おそらく私と両親の関係を証明するものとして、
私の戸籍が必要になったと思われる。

父に歯ブラシを持っていく。
(自分では磨けないが、寝たきりでも口腔ケアが必要)

母がボランティアをしていた中学校、広報誌のようなものに、
母の死について載せるので原稿を見せていただく。

7日後、どうしても戻らなくてはいけない用事があり、B市へ戻る。
冬物衣料やその後のA市の生活で必要なものを取りに帰る。
また、家の事など用事も済ませる。

8日後
夫は旅行に出ていた。そのほうがよかった。
「何泣いてるんだ!」と責め立てる人っているんですね、こんな時なのに。
親が両方同時にって、一人っ子にとっては、想像を絶するダメージですよ。

「今は、普通のときじゃないから、そんな事言わないで」
といっても、火に油を注ぐだけ。
何を言っても、反抗、反発。
寛容さが全くない。
自分中心でしか物事が考えられない、相手が自分より弱いと思えば、
相手を責めるだけの人。

相手が感情を激しく示したら、
「これがこいつの限界だな」と勘違いして、
どんどん相手を責め立てる人。

この日の夕方、SさんとEさんが、うちに来て夕食を一緒に食べてくれた。
これがなければ、私はもっと精神的におかしくなっていたことであろう。

人の気持ちがわかる友人たちというのは、なんと有難い事か・・・
こんな時に、人の本質ってわかるのだ。