老親と700キロ離れた一人っ子に起きたリアル(莉音)

一人っ子、遠方の両親が同時に倒れた。終末期医療・介護・死後事務・成年後見・「負」動産処分など。精神面や金銭面の話も書いていきます。時々脱線。どなたかの心に届きますように…

真心のとどかぬ壁

「一人っ子が一番辛いのは、
親の死に一人で向き合わないといけないことだよ」
人生の先輩に言われた言葉、その通りだった。

母の急逝、意識の戻らぬ父、そして夫の暴言・・・
これらに一人で向き合わないといけなかった。
一番近い人に、一番寄り添って欲しい人に、
寄り添ってもらえない悲しさ、
そして寂しさ。

相手が感情を見せると、
その人の限界が見えたと勘違いして、攻撃してくる・・・
そんなタイプの人間が世の中にはいる。
こんな時、感情を見せないなんて絶対に出来ない。
泣かないなんて絶対に出来ない。

急に、ほんとに突然、
両親同時に倒れて、
どちらとも話が出来なくなったのだから。

しかも一人がこの世から居なくなり、
一人は命の行方が全くわからない。
お金もどれだけかかるかわからない。
これから先、私はどうしたらいいのかもわからない。
仕事を辞めて、こちらに引っ越して父の看病?

一般論ではあるが、特に男性は、
仕事で活躍の場を失ったり、
失業中で社会での居場所がないと、
プライベートで近い人間、
特に自分より弱いと思っている人間に
その不満をぶつける。
つまり些細な事にも攻撃的になる。

それが「あんたが悪い」「なに泣いてるんだ!」
「おまえは、何で~できないんだ」等という
相手を否定、非難するだけの暴言になる。

その暴言、
実は、
言っている本人に向けられているものだということを
書籍から学んだ。納得。

更に、Oさんはじめ母のボランティア仲間の人たちに
「あなたが莉音ちゃんを支えるんだよ、いいね」と
何度も言われたことで、反発心が働いたのかもしれない。

そういうあまのじゃく的な人って居る。
こんなタイプの人には、
真心や温かい言葉も全く響かない。

怒りを抑えるには、相手の事を可哀そうな人だと思えばいいと聞いた。
Oさんからも、当時そう言われた。

お通夜が始まった。
涙を拭いて、しっかり対応しなくては。