老親と700キロ離れた一人っ子に起きたリアル(莉音)

一人っ子、遠方の両親が同時に倒れた。終末期医療・介護・死後事務・成年後見・「負」動産処分など。精神面や金銭面の話も書いていきます。時々脱線。どなたかの心に届きますように…

月々3万円掛け捨て出来ますか?親のために

#103 月々3万円掛け捨て出来ますか?親のために

介護費用保険のお話
国の介護保険制度の話ではない
民間の保険会社の介護保険
介護費用保険と呼ばれている事が多いかも
会社ごとに商品名がついていることもある保険商品

国の介護保険制度は2000年4月に始まった
介護保険法の成立は1997年)

私が結婚したのは1995年
当時、配偶者は損保会社に勤めていた

国が介護保険制度を始めるようだが
介護はお金がかかる
国の制度だけではお金は足りない

といって
お互いの両親、つまり4人分の
掛け捨ての介護費用保険に入る事になった
もちろん払うのは私たち

当時は家計も苦しく
この掛け捨ての月々3万円をどんなに恨んだことか
損保会社の社員は給与の額面は良くても

営業の部署の社員は
自爆保険だったり(掛け捨てが多い)
客先の商品を大量に買わされたり(ボーナスが残らない)
転勤ごとに車を買い替えさせられたり・・・

とにかく仕事上の出費が多すぎて
家計には余裕が無い事が多い
貯金もあまり出来ない
(営業以外の部署の人はお金持ちだと思います)

当時はまだ世の中は「介護保険?何それ?」という感じ
私たちも20代とまだ若かった
親も60歳手前
介護なんて全くイメージが湧かず

月々家計が厳しいのに
3万も掛け捨て!
これがまた負担が大きくて
とっても嫌だった

この介護費用保険は要介護3以上にならないと
お金が出ない、それはかなり介護度が進んでからのことだと
聞かされていたので尚更

しかしこれが父の時には出る事になった
要介護4という誤った介護認定ののちに
要介護5と判定されたので

父にかかるお金は医療費やその他のお金含めて
なんとかギリギリ年金で賄える額ではあった
サーモベントという
気管切開した穴に付ける医療器具を沢山使用した月は
かなりお金がかかった

これ、例えば母が生きていたら
母の生活費が絶対に足りない
みなさん、どうしているんだろう
似たようなケースが起こった場合は

父と同じ療養病床の病室に
ご主人の看病に来ている奥さま
70過ぎているとおっしゃっていた
どのような年金を給付されているのかわからないが
他人事ながら気になってしまった

もちろんご夫婦公務員で定年まで共稼ぎだった
などであれば
そんな心配な無用であるが

老々介護は綱渡り・・・
身体が持たないだけでなく
お金も持たないのではないか

子供が居て、広い家ならば家族と同居なのか?

父に介護費用保険がおりたことにより
経済的には楽にはなった

しかし、よく考えてみて欲しい
月々3万を同じ期間だけ貯金していたら・・・
父には3年間しか出ない
結果的にはそこまで貰わないうちに亡くなってしまったのだが

貯金したと仮定した額と比べたくはないが
このような親のための貯金って
なかなか出来ないものだと思う

したがって、結果的にはよかったと思えるが
こればかりは、親がどのような終末期を迎えるのかは
わからないからねぇ・・・

家計が苦しかったのに月々3万円を
先行きの見えない掛け捨て保険のために
引き落とされていた日々

本当に親孝行だったよなぁと
自分たちで自分たちを褒めてあげたい気分だ

いつもランキング応援ありがとうございます!
励みになります