老親と700キロ離れた一人っ子に起きたリアル(莉音)

一人っ子、遠方の両親が同時に倒れた。終末期医療・介護・死後事務・成年後見・「負」動産処分など。精神面や金銭面の話も書いていきます。時々脱線。どなたかの心に届きますように…

一人っ子だけが辛いのか?

#39 一人っ子だけが辛いのか?

そんなことはない事は重々承知している。

きょうだいが居ても、
妹が動くと、プライドの高い兄から文句が出てくる、
3人、4人きょうだいでも、
長男が幅を利かせている・・・

などなど、沢山話を聴かされているからだ。

ただ、死後の手続きは108もあると言われているので、
誰かが一元化してやってくれると非常に助かる。
その点、たとえ仲が悪いきょうだいが居たとしても、
やってくれるきょうだいが居る人はいいなぁと思ってしまう。

「一人っ子はいいね、財産独り占めでしょ」と
言ってくる、お金持ちの3姉妹の人がいた。

正直、非常に腹が立つ。

財産なんてないのだ。
あったにしても、
「死後の手続きや親の介護看病を一人でやってみろよ!」
と言いたくもなる。

老後は、医療費、足が不自由な場合は通院のタクシー代
周りの方が亡くなるケースも多いので、
香典代であったり、遠隔地へ葬儀に行ったり、

庶民は少ない年金で
貯金を切り崩しながら、やりくりするしかない。

両親の名誉のために言っておくが、
怠けて働かなかったわけでも、
遊興に溺れて借金を抱えていたわけでもない。

とても真面目、真面目過ぎるから、
そして他人に優しすぎるから
損をする人生になってしまったと
今なら思う。

勿論、心は豊かに暮らしていた。
趣味も楽しみながら、人と交流して。
あんなに優しく、他人を思いやれる人を私は知らない。

「誰かが、貧〇くじをひかないといけなかったのよ」
と、母が悲しそうに言っていたのを思い出すと
今でも胸が苦しくなる。

老後は、貯金を崩しながら、
母の有償のボランティアで得られる
わずかな償金を当てにしながら、生活していた。

ピンチの時には、私も仕送りした。

一人っ子も色々なのだ。
きょうだいが居る人もそうであるように。

財産は、もしあったとしても、一人っ子の場合は
遺産分割協議で揉める事はほぼないであろう。
しかし、配偶者が
「お前の家は、なんでそんなに金がないのか」などと
暴言を吐くケースもある。
器が小さいな。

更に、様々な理不尽な発言で
配偶者に悩まされるケースは多いのかも知れない。
お金があったとしても、なかったとしても。

いずれにしても、何か深刻な問題が起こると
問題の当事者の周りを取り巻く人々の
人間性、その人の本質、
人間の器の大きさが露呈することは
世の中の真実なのかも知れない。