老親と700キロ離れた一人っ子に起きたリアル(莉音)

一人っ子、遠方の両親が同時に倒れた。終末期医療・介護・死後事務・成年後見・「負」動産処分など。精神面や金銭面の話も書いていきます。時々脱線。どなたかの心に届きますように…

命の決断を支える気遣い

#68 有難い気遣い、命の決断をする家族への

つづきです
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父が最後にお世話になったZ病院
こちらの病院はスタッフの対応がよいだけでなく

終末期医療の説明
更に命の決断をしなければいけない
家族への対応において

非常に些細なことなのだが
とても配慮が行き届いていると感じる
出来事があったのである

別室に私と看護師と主治医

一枚のプリントが目の前にある

終末期医療において
選択が必要な事が書いてある

「胃ろう、気管切開
これらはもう行っていますね」
と言われて説明は省略

心臓マッサージ
人工呼吸

これらについては、以前ブラックなY病院で
よくわからない説明をされたので
知り合いの医師に確認したら
やっと意味がわかった項目

高齢の人にとっては
特に心臓マッサージはとても苦しく
身体に負担がかかる
人工呼吸もしかり

このような処置をしたとしても
助かる可能性は低い・・・

ここでも同じような説明を受けた

「やらないでください」
覚悟はしていたことだが
やらない、にチェックを入れた

これまでに、いくつかの病院で
父の命の決断をしてきたが
何度やっても悲しく辛い・・・
という言葉では表現できない感情でいっぱいになる

こんなとき、感情を、心の荷物を
一緒に持ってくれる優しい人が居たらなぁ・・・

母が大動脈解離で救急外来に運ばれたときは
深夜にも関わらず
母のボランティア仲間の方が駆けつけてくれた

明け方、入院の手続きをするまで寄り添ってくれたので
有難かった
心も身体もパニックであったが
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今も辛い時は
一緒に荷物を背負ってくれる人がいたら

人前でだけ優しい人ではなく
モラハラ的な言動もしない
心の器が大きい人が寄り添ってくれたら

少しは心が軽くなるのになぁ・・・と

一人っ子は魂が孤独だ

すべての処置に関しての説明と
意思決定が終わった

すると

「これは鉛筆でチェックを入れておきました
お家に帰って、もう一度考えて、もし
考えが変わったら書き直してもいいですよ」

なんと素晴らしい心遣い

この病院は何か違うな、と
転院当時から感じていた

どんな組織でもそうだが
組織の体質というものはある

リーダーの方針、能力によるもの
組織のルールから生まれるもの
組織を形成する人々の雰囲気
特にムードメーカーの声掛けから生まれるもの・・・

今まで所属してきた組織
仕事、趣味問わずだが
リーダーの気質によるものが大きいと感じている

この病院のリーダーは
きっと患者家族の立場に立てるひとに違いない
誰に対しても対等に思いやりを持てる人に違いない

父が最後にお世話になった病院が
ここでよかった

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