#36 医師に謝礼を渡したほうがいいのか?
父の病状が長距離搬送に耐えられるくらい安定するか?
心配だったが、
それよりも、この先どうなるのか?
不安でしょうがなかった。
当時無職の夫は
A市に引っ越す、などと軽く言い出す始末。
家賃は、B市よりもかなり高くなる。
現実的には、現在生活しているB市で
父を看るのがよいのだろう。
A市の病院のソーシャルワーカーは、
遠く離れたB市の病院事情など、よく分からないと思われた。
そんな中、医療関係者ではないが、
B市の病院事情に詳しい友人Eさんが
父のような医療依存度の高い
寝たきりの患者を
長期で受け入れてくれる病院を
すばやく手配してくれたのだ。
prodigykerokero.hatenablog.com
私は、このB市のX病院のソーシャルワーカーの連絡先を
A市の大病院のソーシャルワーカーのSさんに伝えた。
あとは病院間で話をつけることだ。
この話を、母のボランティア仲間のお二人と食事をしているときに
伝えた。
「ほら、莉音ちゃんが、○○のお仕事を一生懸命やってきたからよ。
だから、その友人が助けてくれたのよ」
病院を手配してくれたのは、
私がかなり前にやっていた仕事、
○○の仕事をやっていた時から繋がっていた友人だ。
私がB市に住む前からの友人。30年来の友人。
人の繋がりが、私を助けてくれたというわけだ。
「この病院の理事長さんと友人が仕事上の繋がりで親しいようです。
これって、幾らか包むべきなんでしょうか?」
「そうねぇ・・・10万くらいは包んだほうがいいかもね」
そうなのか?
季節は師走
カラカラに乾いた夜風を浴びながら
私はひとり、
帰る主はもういないのに、
主の温もりがまだ残っている部屋に
戻るのであった。
応援ありがとうございます!